『「少女神」第9号』フランチェスカ・リア・ブロック
フランチェスカ・リア・ブロックといえば、『ウィーツィ・バット』シリーズが有名だが、彼女の作品をまだ読んだことがないという方は、まず、この『“少女神”第9号』を手に取ってみてほしい。
本書は、ブロックのクールな作風を、さまざまな物語で楽しむことができる、実に「お得」な一冊なのだ。ブロックの魅力がギュッと詰まったベスト版といっても過言ではないだろう。彼女の作品はほとんど好きだが、その中でも本書は、自信を持っておすすめできる。
もっとも、人によって好みは違うので、彼女の独特の世界観が気に入るかどうか、本書で確かめてみたらどうだろう。
本書は、アメリカの少女たちが主人公の、9つの短篇集。
ここでは、現代に生きるさまざまなティーンエイジャーたちの物語が、テンポの良い語りで描かれる。
母親は自殺、父親は自暴自棄となり、クラスメイトからはいじめられてひとりぼっちになった少女、二人の母親に育てられ、父親探しの旅に出る少女、同人誌作りに励むロック・ミュージック好きの少女たち、ゲイの彼氏を持つ少女・・・。
環境も性格も、興味の対象もバラバラの、同じ年代の少女たちの「今」を、ブロックは鮮やかに切り取っている。ロック、同性愛、ドラッグ、セックスなど、世間の親たちが眉をひそめるようなものがバンバン出てくる「ぶっ飛んだ」小説なので、初めは面食らうかもしれない。
けれど、すべての物語に漂う、泣きたくなるような「切なさ」も、きっと感じられるはずだ。
ド派手な格好をしていても、心に孤独を抱えて生きている。親の弱さや寂しさもちゃんと理解している。優しい家族に囲まれて無邪気に暮らしていても、いつかは大人になり、厳しい現実に直面することを知っている。
ブロックは、そんな少女たちの気持ちを掬い取り、とびっきり「クール」な物語に仕上げているのだ。
読後、人間に対する愛しさがこみ上げてくる作品である。[Amazon]
アメリカ:金原瑞人・翻訳
Girl Goddess #9: Nine Stories
Francesca Lia Block




昨日クレイについてコメント書かせてもらった者です。
ななななんと、ブロックがお好きだと!
私も大ファンなんです。この本持ってます。
特に一番最初の短編をよく読み返すかなあ・・
姉妹がシャンプーするところとか、ピクニックに
行くところとか、お父さんがカート似だとか、
とにかくディテイルが好きです。
最近ひかりのあめ以降邦訳が出てないじゃないですか?
本国ではどんどん新作が出てるのに・・・
ハリーポッターの最終巻を1年待たなくてはいけないのが
口惜しくてたまらないのと同じで、
ブロックの新作が読めないのが本当に残念です。
英語ができたらなあ・・
F・L・ブロック好きというだけで、もう同志のような気分です!
彼女の文章は、詩的で美しいんですよね。
すごくセンスのある人だなぁ、と思います。
>最近ひかりのあめ以降邦訳が出てないじゃないですか?
確かに!
見逃さないようにチェックしているんですけど 、なかなか新刊出ないですよね。
金原さーん、お願いします。
私はおもしろいYA本を求めて、アマゾン本家や英米系のサイトをよく徘徊するのですが、向こうのティーンエイジャーの間でのブロックの人気ってすごいものがあります。
母国語で読める彼女たちが、本当に羨ましいです。
英語に強い訳ではないけど、もう洋書を買おうかな、とも思っています。
実は、デイヴィッド・アーモンドも翻訳が待ちきれなくて、原書を買ってしまいました。
ブロックの公式ちらっと見たことがあるんですけど、
作風と同様おしゃれでカラフルで可愛いですよね。
日本の表紙のより、向こうの表紙の方がかわいくて
個人的には悔しい~ 笑
YA本、私も好きです!
特に最近YA系のソーニャ・ハートネットという作家に夢中
になっているのですが、ご存知ですか?
小鳥たちの見たものという本が大好きになって、大発掘
した気分です。
アーモンドの、暗さがありながら穏やかで優しい、
悲劇を描いてもどこか救いがある、そんな作風がお好き
なら、きっとお好きじゃないかなあ・・?
まだ邦訳三冊しか出て無くて、もっと読みたい!
もし良かったら、読んでみて下さいね^^
ブロックの作風そのままのサイトですよね。
cuteとcoolが同居している作家って珍しいんじゃないかな。
そうそう、カバーは向こうの方がいいんですよ。
ただ、ペーパーバックの紙質の悪さをなんとかしてほしいものです。
ソーニャ・ハートネット!
『木曜日に生まれた子ども』から気になっている作家です。
穏やかだけど、力強い世界を描き出しているのが印象的でした。
『小鳥たちが見たもの』は未読ですが、必ず読みます。