『もやしもん2』石川雅之
1巻を読んで、すっかり菌ワールドにはまってしまった。
この『もやしもん』は、巻ごとにカバーの雰囲気を変えているという。タイトルロゴやテイストの異なる表紙に、一瞬戸惑う。タイトル自体、連載2回目にして変更しているのだから、いろいろな意味で先の読めない漫画である。さすがに『農業大学物語』では、『東京大学物語』 と混同すると思ったのだろうか。
とはいえ、外見がどんなに違っても、中身はやっぱり、『もやしもん』である。
菌の見える主人公は、ゼミ生でもないのに、樹教授の元に集まった学生たちと馴染んでいる。この農大生たち、一癖も二癖もある変人ぞろい。
個人的には、虫好きの川浜拓馬と、酒好きの美里薫の凸凹コンビが気に入っている。この二人が登場するだけで、笑ってしまう。特に、長髪の美里は、吉本芸人・“笑い飯”の西田(髪を切る前の)に見えて仕方がない。
2巻では、これらおなじみの面々以外に、“菌に愛される男”というキャラクターが、新たに加わる。前半は日本酒について、後半は農大恒例の学園祭・“春祭”を巡る物語が描かれている。
濃いキャラクターやハチャメチャな展開につい忘れてしまうが、主人公が入学してからまだ2ヶ月しか経っていないのだ。このペースだと主人公が卒業するのに、50巻近くかかりそうだ。
今回は、春祭にかなりページ数を費やしており、菌たちの出番は少ない。こんなサバイバルな学園祭、本当にあったらおもしろいだろうなぁ。大学の話なのに、教室での授業風景が一度もないのが、すごい。樹教授のモットーである「実学」を地でいくような漫画である。
菌も人間も、じっくり時間をかけて発酵することで、自分だけの味を出していく。おバカな行動連発の登場人物たちは、これからどんな風に熟成されていくのだろうか。
そうそう、読み終わった後、カバーを外してみることをお忘れなく。[Amazon]



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