こどものともは、おとなのとも

こどものとも0.1.2 2008年 05月号絵本が好きで、新刊は割とマメにチェックする。
書店のキッズコーナー(と私が勝手に呼んでいる)で、ちびっこたちに混じって絵本を読んでいる私は、さぞかし異様なオーラを放っているに違いない。
「どっちか一冊にしなさい!」と母親に言われてびーびー泣いている子どもを横目に、福音館書店の月刊誌を2冊買った。
この「こどものとも」シリーズは、おもしろい絵本がひょっこり出てくるので、気になる存在なのだ。

『らっこちゃん』は、「こどものとも0.1.2」の5月号である。作者は、MAYA MAXX(こんな名前だけど、日本人)。「10ヵ月~2才向き」という対象年齢から大きく外れているが、そんなことは無視。
タイトルどおり、らっこの絵本である。ストーリーは特にない。らっこがぷかぷか浮かんで、食って寝る姿があるだけだ。
それなのに、動物好きの心をわしづかみにする侮れない奴なのである。つぶらな瞳や今にも喋り出しそうな口元を見ていると、思わず頬が緩んでしまう。ぎゅっと抱きしめたくなるような愛くるしさなのだ。
「らっこちゃん なんにもきにしてない」という文には、「いやいや、らっこといえども厳しい生存競争にさらされているんだぞ」と反論したくなるが、かわいいから許す。

こどものとも 年少版 2008年 05月号もう一冊は、『にんじん だいこん ごぼう』という絵本で、こちらは「こどものとも 年少版」から出ている。対象年齢は、2~4才。実年齢にはまだまだ遠い。
もともと、ニンジンも大根もゴボウもみんな白かった。ではどうして別々の色になったのか?という由来話。
私は知らなかったのだが、この野菜の色の話は全国各地で語り継がれてきた昔話なのだという。作者の植垣歩子さんは、それをアレンジしてそれぞれの野菜を個性豊かに描いている。レトロな雰囲気で、ほどよく力の抜けた絵がなんとも可愛い。
それにこの絵本、細部まで丁寧に描いているのが魅力的だ。服装や、バッグなどの小物類、一緒に寝るぬいぐるみに至るまで、じつに細かい。その意味では、『らっこちゃん』とは対照的である。「さらさらやさいシャンプー」と「つやつややさいリンス」なんて、心憎い演出だ。
これからは、野菜を見る目が変わるかもしれない。そんな風に思わせてくれる、楽しい一冊である。

  1. 絵本は、大好きです。
    こどものともは、以前、毎月購読していました。
    その中でも、(たぶん)人気のあった物語は、ハード版?というんでしょうか、
    しっかりした絵本になっているんですよね。
    私は、「こっこさん」シリーズが大好きです。こっこさんのまゆ毛がとくにいいんですよ。
    片山健さんの書く、なんとも味のある絵の具の感じが大好きです。
    「おなかのすくさんぽ」も、いいですね~(ふふふ・・)
    子どもって、幾つになっても読み聞かせてあげると、とても喜ぶんですよ。

    • ぐら
    • 2008年 4月13日 9:28pm

    これって月刊誌なので、単行本にならずに在庫切れになってしまうものの方が圧倒的に多いですよね。
    ピンときたら迷わず買うことにしているんですが、すこし前のものはもう入手できなくて、悔しい思いをしています。
    片山健さんがお好きなんですか~。
    わたしは、初めて読んだ『どんどんどんどん』が、ものすごく衝撃的でした。

  1. トラックバックはまだありません。