光文社古典新訳文庫 感想文コンクール
親しみやすい新訳が魅力の、光文社古典新訳文庫。
HPを覗いてみたら、感想文コンクールを開催するとのこと。
若者に古典のおもしろさを伝えていこう!という趣旨のキャンペーンみたいです。
まず賞品からチェックするところが浅ましいですが、
- 最優秀賞・・・3万円相当の図書カード(1名)
- 優秀賞・・・2万円相当の図書カード(3名)
- 審査員特別賞・・・1万円相当の図書カード(若干名)
- 参加賞・・・応募者全員に特製クリアファイル
が、もらえるそうです。
参加者は、中学生部門、高校生部門、大学生・一般部門に分かれて、それぞれ課題図書の中から感想文を書くとのこと。ひとり何点でも応募できます。
ラインナップの中に、なにかとお騒がせの『赤と黒』が入っているあたり、挑戦的です。『幼年期の終わり』は、大学読書人大賞を受けてのことなんでしょうか。
参加賞もあるし応募してみようかなぁ、と思いながら読んでいたんです・・・が!
「原則として平成20年12月31日時点で満25歳以下の方」という括弧書きがしてありました。
25歳より上は若くないっていうのかー。青春は心の若さだって偉い人も言ってるぞー。
まぁそれはともかく、若くて読書が大好きな方、応募してみてはいかがでしょう。別に光文社のまわし者ではありませんが。
締め切りは、平成20年9月18日(木)必着です。



そうなんですよ!!
僕も光文社のHPを見て、
これは応募しなくてはと思ったのに、
よく読んでみると25歳までの記述が。
年齢制限にひっかかって応募できないというのは
なんともいえない寂しさがありますよね・・・。
課題図書、高校生の課題図書に「猫とともに去りぬ」を
入れているところがちょっと面白いなと思いました。
古典新訳文庫は、『カラマーゾフの兄弟』も大量誤訳を指摘されて、週刊新潮の記事にもなっていますね。
http://www.ne.jp/asahi/dost/jds/dost125.htm
感想文コンクール自体は大いに結構です。しかし、大量誤訳の『赤と黒』と『カラマーゾフの兄弟』とを、課題図書に指定するとは、いくらなんでも???です。改訂版・改訳版を出してからなら話は分かります。でもそれをせず、誤訳本のまま、両訳書を若者たちに売ろうという商魂は、たくましさを超えて恥知らずに近いのではないでしょうか。訳者の心境も不可解です。
25歳って…もう20年も前に過ぎ去りました。
図書カードに目が眩んだので、娘達に書かせてみようかしらん。
そういえば「赤と黒」は「誤訳の見本市」とまで評されていますねえ。これまでいくつか読んだものの印象では、野崎歓氏の翻訳、うまく砕いて日本語にしてあると思いますし、これもとても読みやすいという評判もあるので、ぜひ読みたいと思ってはいるのですが、本自体が高いうえに版によって内容が微妙に変わっていると言う話もあるので手が出ずにいます。
ぐらさん、こんにちは。
永遠の25歳じゃだめですか。
寂しいです、非常に。
同病相憐れみましょう。
「猫とともに去りぬ」、ずっと積んだままなんですが、風変わりな作品とか。
短篇小説自体、感想書きづらいですよね。
コメントありがとうございます。
ただ失礼ながら、カムパネルラさんのご意見は光文社に向けられた方がいいのではないでしょうか。
わたしはそれほど博識でも、読書通でもないので、どう受け取っていいものか、いささか戸惑ってしまいました。
ここから書くのは、あくまでいち読者としての意見です。
週刊誌の記事は読んでませんが、誤訳問題については知っています。
教えてくださったサイト、ざっと読みました。
こんなにも丁寧に検証しているなんて、頭が下がります(わたしには到底無理なので)。
ただ、そのような指摘を踏まえても、わたしがこれから「カラマーゾフの兄弟」を手に取る人に薦めるなら、光文社版です。
いま読んでいる途中ですが、以前読んだ新潮文庫よりもテンポというかリズムがよくて、とても読みやすいんです。
理解しづらい神と教会に関する議論も、頭に入ってきやすいです。
誤訳は、翻訳家の宿命みたいなものだと思います。
わたしは結構アバウトな人間なので、細部が変でも全体として作品の趣旨を伝えていればオッケーという立場なんですが。
おそらくカムパネルラさんが引っかかるのは、誤訳そのものよりも、出版社の姿勢なのでは?
「赤と黒」で誤訳指摘を受けての編集部側のコメントは、真意がどうあれ、配慮に欠けてましたね。
あまりに読者を馬鹿にしてます。
的外れな指摘ならともかく、論戦させる度量の大きさがあれば、また違っていたのかもしれません。
ともあれ、課題図書に「カラマーゾフ」が入っているのは妥当でしょう。
間違いなく、素晴らしい作品ですから。
「赤と黒」も、メロドラマを観るぐらいならこれを読め!っていうくらいおもしろいです。
でも野崎訳は未読なので、なんとも・・・。
誤訳の指摘をどんどんやってくれると、読者としては喜ばしいです。
ただこの誤訳問題、光文社古典新訳文庫がここまでバカ売れしていなかったら騒動にまでならなかったのではないか、と思います。
個人的な感想ですが。
娘さん、ドンピシャですよね。
夏休みの宿題より、やりがいはあると思います。
「赤と黒」、上に書いた意見が参考になれば・・・。
ちなみにわたしが持っているのは第三刷です。
いいと思います。
これからそれでいきましょう。
あとは、笑って受け入れてくれる相手を探すだけです。
実は私も誤訳云々はほとんど気にしていません。
この物価高騰の折、値段が高いほうがずっと問題です。
やっぱ図書カード当てさせよう。
最近は、文庫本も高くなりました。
本が好き!プロジェクトでは、献本を受けられるのでおすすめですよ。
わたしは文字通り参加しているだけの身ですが、けっこう楽しんでます。
最優秀賞取れたら大きいですよね。
読書感想文、いつも夏休みの最終日に半泣きで書いてました。
その後遺症か、8月終わり頃になると胃がしくしく痛みます。
突然の乱入にもかかわらず、丁寧なお返事を頂き、恐縮しております。
ご指摘のとおり、「些末な誤訳論争に与しない」という、読者をないがしろにした編集長の発言に引っかかっております。
でも、それだけでなく、『赤と黒』および『カラマーゾフの兄弟』については、その誤訳がけっして些末なものではなく、レベルを超えているところにも引っかかっております。
誰にとっても(そして原作者にしてみればとりわけ)誤訳が少ないに越したことはありません。両訳書とも、読みやすいという長所があるのですから、全体をチェックし直して、できるだけ早く改訂版を出してほしいものです。そうすれば、再読時に細部の読みを深めることもできます。これは古典の楽しみの一つですね。
それに向けて出版社を動かすべく、声が高まればよいなぁ…。
あ、繰り返しますが、感想文コンクール自体はよいことだと思います。
私ももうちょっと(?)若ければ、応募して、ぜひとも図書カードをゲットしたいところです。
たびたびの失礼、お許しください。
また来てくださって、とても嬉しいです。
お気を悪くされてなければ良いのですが・・・。
「野崎訳は未読なので、なんとも・・・。」と書きましたが、多分読んだところでどこがどう間違っているのか、わたしには分からないと思います。
さりとて、誤訳指摘した側の言葉を鵜呑みにすることは躊躇われ。
結局のところ、批判できるのは原書とつき合わせて読み込んだ人だけなのかもしれません。
わたしの場合、何が正しいのか判断できていないので口をつぐんでおきます(と言って逃げてます)。
もっとも、出版社の態度はマズイと思います。
カチンときました、じつは。
ただこの批判どおりなら、既存の訳文を読んでいるはずの翻訳家がどうしてこんなにも誤訳をしてしまうのか、不思議でなりません。
解釈を伺いたいものです。
大量誤訳の原因について
愚見を真摯に受け止めて頂き、かたじけなく存じます。
僭越ながら、二つの誤訳批判を読んでの私見を述べさせていただきます。
『赤と黒』そして『カラマーゾフの兄弟』の誤訳の主因は、驚くほど似ています。
それはともに、出版前に、原文および先行訳との徹底的な照合を怠ったためであると判断されます。
まず、原文との照合について。
両訳書ともに脱落箇所があります。(これは前者において甚だしいのですが、後者には逆に原文にない一文が他から紛れ込んでいる箇所が報告されています。)
また、見落とし・見間違いによる誤訳、単純な文法ミス等の初歩的誤訳が数多く指摘されています。
これらは、全て原文と訳文とをもう一度突き合わせていれば防げたはずの誤りです。
次に、先行訳との照合について。
両訳書で誤訳となっている箇所のほとんどは、先行訳では正しく訳されています。
先行訳と照合していれば、これらの誤訳は防げたはずです。
以上が、判断の根拠です。
では、なぜ、原文・先行訳との照合を怠ったのか。これは、あくまで推測ですが、時間に追われたからではないでしょうか。
まず、原文から、先行訳をさほど参照することなく、訳文を作られた。その後、読みやすさを実現するために、これを何校にもわたって練り直す苦労をされたことは間違いありません。その訳文を最後にもう一度、原文・先行訳と逐一突き合わせておられたらよかったのに…。これは、訳者のみならず編集者・出版社の責任でもありましょう。
ともあれ、これらの誤訳は専門家には、余りに杜撰な仕事の結果と見えるはずです。また、原作へのリスペクトが足りないとも感じられるでしょう。
私も、この点に引っかかっています。
両訳書が売れたのは、良い点があったからであるのは疑う余地がありません。一方、こんなに売れたからこそ、改訂ないし改訳し、誤りを正す責務も大きいと思います。
また、それをしてこそ、編集部も例のコメントで失った信用を取り戻すことができるのではないでしょうか。
古典新訳文庫に期待する読者の一人として、そちらに向かって押す声が上がるとよいと願う次第です。
カムパネルラさんのご意見、勉強になります。
じっくり拝読しました。
これは翻訳の難しさとともに、チェックする者の質についても考えさせられますね。
それに、間違えるのは仕方ないにしても、その後の対応がお粗末というか・・・。
ネット上では批判する声がほとんどですよね。
とくに「赤と黒」なんて、擁護する意見皆無かも。
それでも課題図書にするあたり、不気味なぐらい挑戦的です。
ただ、以前読んだ亀山さんのインタビューによれば、恩師である原卓也さんの翻訳と、編集部から提案された米川訳を徹底的に分析した上で今回の訳文に臨まれたそうです。
それも、6校にわたって訂正し直したとか。
それなのになぜ?と、不思議でなりません。
この古典新訳文庫の登場は、旧態依然だった海外古典出版に風穴を開けた出来事だと思ってます。
なので、「やっぱり光文社には古典は無理」という意見を悠然と跳ね返すぐらい良い仕事をしてほしいものです。