『雨の日も、晴れ男』水野敬也
タイトルに引かれて、読んでみた。
二人の幼い神のいたずらで次々と不幸に見舞われる男が、明るく立ち向かっていく物語。
会社をクビになる、円形脱毛症になる、振り込め詐欺にあう、家が焼ける・・・。一日のうち、ほぼ一時間間隔で悪い出来事が起こるという悲惨さ。ところが男はそんなピンチを笑いに変えて、前向きに生きていく。
現実を受け止め、着実に前へ進むことで自ずと道は開けてくる。
人を楽しませること、つまり周りの人を幸せにすることは、自分自身の幸せにもつながる。
幸・不幸を決めるのは、環境や他人ではなく、自分の心。
シンプルだが、人生の要諦を教えてくれる一冊だ。
一時期、寓話形式の自己啓発書をむさぼり読んでいたことがあるが、およそ人生訓というものは大昔からたいして変わっていないと思う。問題は、そのエッセンスをどう伝えるか。今の時代に合うよう上手く料理するのが、著者の腕のみせどころといえるだろう。
本書の著者は、ミリオンセラーになった『夢をかなえるゾウ』の水野敬也氏。軽妙な語り口でテンポ良く描くところがうまい。
ただどうも、私は著者と笑いのツボが違うみたいだ。
上司からの「クビ」宣告を「チクビ」の聞き間違えと思い込む場面は可笑しかったが、読み進めていくと「ここ、笑いどころですよ」と押し付けられているようでうんざりした。
主人公アレックスの行動も、やり過ぎである。この類の本の場合、設定が現実離れしているのはともかく、主人公の行動が突飛だと読み手としては興ざめしてしまう。「んな、バカな!」と突っ込む楽しさはあるが。
楽しい一冊だが、心を揺さぶられなかったというのが正直なところである。これなら、オグ・マンディーノの本を読む方がいい。
とはいえ、30分足らずでさくさく読める文庫本なので、通勤電車の読書に丁度いいかもしれない。[Amazon]



ぐらさん、こんにちは。
「クビ」を「チクビ」と聞き間違えるところ
私のツボにもはまりました。ニマニマ笑いが止まりません!!
「憑き神」も散々な不幸続きでしたが、大好きな本です。
最後は涙、涙でしたけどね。
これは小説だからいいですが、
絶対に笑ってはいけないところで笑いが込み上げることが多くて困ってます。
葬式とか、相手が真剣に話しているときとか。
あれ、どうやったら我慢できるんでしょう。
ふたたびコメントすみません。
昔同僚のネパール人の男性の友人と、会社の上司のお葬式に
列席したときのこと。
お焼香のとき、彼が、前の人が何やってるかわからず、
並んでしまっているから人に聞くわけにもいかず、
お焼香のお線香のあの粉(?)を食べてたんです。
確かに、後ろから見ると食べているようにも見えるし。
私、泣いていて、でも、おかしくて、悪夢みたいに死にそうでした。
まじめな顔して、一生懸命我慢して食べているんです。
そして、周りの人の反応もそんな私に追い討ちをかけるものでした。
その場面を想像するだけで笑ってしまいます。
私だったら吹き出します、確実に。
さぞや苦しかったでしょう。
でも、その男性はもっとパニクってたんでしょうね。