『ディビザデロ通り』マイケル・オンダーチェ
- 2009年 3月7日
レビューしにくい小説があるとするなら、本書がまさにそれだ。
断片的なエピソードで紡がれた物語は、ストーリーらしきものは見当たらない。始まった、と思ったら途切れて終わり、唐突に別の場面が挿入される。一見関連性のなさそうな、別の物語が。
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カテゴリー : カナダ文学
レビューしにくい小説があるとするなら、本書がまさにそれだ。
断片的なエピソードで紡がれた物語は、ストーリーらしきものは見当たらない。始まった、と思ったら途切れて終わり、唐突に別の場面が挿入される。一見関連性のなさそうな、別の物語が。
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子どもの頃から、本が好きだった。
ページを開けば、その場にいながらにして時空を超えることのできる“読書”という行為は、私にとって、とてもアクティブで心躍るものだったのだ。
ただ読むだけではもの足りず、自分が読みたい物語を書いたりもした。書き終えた後は、自分が大作家になった気がして誇らしかったが、実際は自己満足の拙いものに過ぎなかったのだと思う。けれど、自分で物語を生み出す時の独特のスリルを味わえたのは、貴重な体験だったに違いない。
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本書は、カナダに移住したロシア系家族を描いた連作短篇集である。
7つの短篇は時系列にそって収められているので、自由を求めてラトヴィアを後にし、慣れない異国の地で苦労しながら暮らしていくユダヤ系の三人家族の様子が、よく分かるようになっている。
一人息子のマークは、最初の短篇「タプカ」では6歳だったのが、最後に収められた「ミニヤン」では青年へと成長を遂げている。
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