カテゴリー : フランス文学

『二年間の休暇(上・下)』ジュール・ヴェルヌ

二年間の休暇〈上〉 (偕成社文庫)二年間の休暇〈下〉―十五少年漂流記 (偕成社文庫)「十五少年漂流記」として親しまれてきた冒険物語の古典的名作。原題が「二年間の休暇」というのを初めて知った。
ニュージーランドの寄宿学校で学ぶ生徒たちが待ち望んでいた休暇。二ヶ月の予定だった航海が、嵐で船が漂流して図らずも二年間に及ぶ無人島生活となってしまう。
帆船に乗っていたのは、8歳から14歳の少年ら15人。子どもたちは漂着した島で力を合わせて困難と戦いながら、自分たちの生活を築いていく。
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『モンテ・クリスト伯(全7巻)』アレクサンドル・デュマ

モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)「ドラマティックな小説」で私が真っ先に思い浮かぶのが、この『モンテ・クリスト伯』である。
夢と希望に満ちあふれていた青年ダンテスが、嫉妬によって一気に幸福の絶頂から奈落の底へ引きずり落とされる。無実の罪で投獄されること、14年。孤島の牢獄でひとりの師を得、あらゆる知識と莫大な財宝を授かった主人公は脱獄し、自分を陥れた人間にひとりずつ復讐してゆく。
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『悲しみよこんにちは』フランソワーズ・サガン

悲しみよこんにちは (新潮文庫)読み終えたそばから読み返したくなる小説である。
ラストと冒頭で語られる「悲しみ」という言葉を、つき合わせてみたくて。

南仏の海辺を舞台に、若さゆえの無知と残酷さ、愛と陰謀を描き出した『悲しみよこんにちは』は、なんといってもそのしゃれたタイトルが印象的である。これは、ポール・エリュアールの詩の一節から取ったものだが、いまや出典元より有名だ。
好きな詩の一節を拝借、というのは文学少女なら一度は考えそうなもの。ただ、この言葉を完全に自分のもの(世界)にしているところに、センスを含めて作者の並々ならぬ力量を感じる。
観念の世界で生きていた感受性の強い少女が、生身の悲しみを知る。その感情を受け入れるに至ったひと夏を描いたのが、本書だ。
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『ルルージュ事件』エミール・ガボリオ

ルルージュ事件「初」とか「新」とか「限定」といった謳い文句にめっぽう弱い。
さて、本書。「世界初の長篇ミステリ」である。普段ミステリをほとんど読まない私でも、これは食指が動くというもの。

短篇ミステリの記念碑的作品は、エドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』。そして、長篇ミステリとして初めて産声をあげたのが、1866年に発表されたこの『ルルージュ事件』なのである。
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『カリギュラ』アルベール・カミュ

アルベール・カミュ (1) カリギュラ (ハヤカワ演劇文庫 18)蜷川幸雄演出・小栗旬主演で話題になった舞台の原作。
劇場に行けなかったが、「情熱大陸」は観たぞ、という人は多いのではないだろうか(かくいう私がその一人)。
それにしても、この戯曲が『異邦人』で有名なカミュ原作とは知らなかった。長らく絶版だったものが、版元を替え新訳で復活したのが本書である。小栗旬や勝地涼をイメージしながら読むのもよし、理不尽な運命の前で右往左往する人間の無力さに思いをはせるもよし。
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『時のかさなり』ナンシー・ヒューストン

時のかさなり (新潮クレスト・ブックス)私の手元に、『京都時代MAP 幕末・維新編』なる一冊の本がある。
これは、幕末京都の地図の上に半透明のトレーシングペーパーに印刷された現代の地図が重ね合わされた、京都の変遷を俯瞰できる地図帳である。
京都観光にはお世辞にも実用的とはいえない代物なので、悦に入るのは歴史マニアぐらいかと思っていたが、関連本が数冊出ているところをみると売れ行きは上々のようだ(それとも歴史好きが多いのか)。二次元の世界とはいえ、時空を隔てた同じ場所を同時に眺められるというのは、なかなか楽しいものである。
なぜこんな話題から入ったかというと、この『時のかさなり』という小説を読んで私はこの地図帳と同じものを感じたからである。
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『スコルタの太陽』ロラン・ゴデ

スコルタの太陽 (Modern & Classic)殺人的な猛暑である。
実際、熱中症で亡くなる人がいるのだから、けっして大袈裟ではない。こう暑い日が続くと、頭がおかしくなりそうだ。
暑さは人のやる気を削ぐに留まらず、狂気に走らせるのだろうか。太陽が照りつける不毛な土地で貪欲に生きた一族の小説を読んで、そんなことを思った。
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『肉体の悪魔』レーモン・ラディゲ

肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)三島由紀夫がどうも苦手。
なので、彼が絶賛していた本書にも食指が動かなかったのだが、新訳を機に読んでみた。
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『恐るべき子供たち』ジャン・コクトー

恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫)傑作と名高いコクトーの「恐るべき子供たち」。難解なイメージが強くてこれまで手が伸びなかったが、新訳が出たことを機に読んでみた。
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『リンさんの小さな子』フィリップ・クローデル

リンさんの小さな子リンさんは、祖国の戦乱から逃れてきた老人だ。
腕には、生後6週間の孫娘をしっかりと抱いている。愛する故郷と家族を失った彼にとっては、孫のサン・ディウの存在だけが、生きる支えとなっている。
難民として暮らす異国の地で、リンさんはバルクと名乗る男と出会う。バルクもまた、妻を亡くし、過去に自分が犯した行為に人知れず苦しんでいた。
心に深い傷を抱えた二人の男が出会い、言葉が通じなくとも、心を通い合わせる。
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『ある秘密』フィリップ・グランベール

ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)ひとりっ子で病弱な主人公の少年は、空想の中で兄を作り上げ、孤独を紛らわしていた。
そんなある日、屋根裏部屋で本当に兄が存在していた痕跡を見つけ、疑問に思い始める。両親が隠し続けてきた秘密とは何か。ある家族の秘密と、その背後にあったナチス・ドイツの残虐な行為を、少年の目を通して描いた物語。
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