カテゴリー : 海外文学

『最後の場所で』チャンネ・リー

最後の場所で (新潮クレスト・ブックス)「礼節ある良き日系アメリカ人」として、周囲の人々から尊敬と人望を集める老人、ドク・ハタ。満ち足りた生活を送っているように見える彼の心には、ある忘れられない過去が影を落としている。
在日コリアンとして生を受け、日本人夫妻の養子となり、戦後アメリカへ渡る。常に「アウトサイダー(よそ者)」という意識から逃れられず、心の内は孤独だ。
原題が“A Gesture Life”とあるように、彼は体裁と礼儀で周囲に溶け込もうと懸命に努力する。ここが自分の「最後の場所」と決めて骨を埋めようとする姿が、読んでいて切なく、悲しい。なぜなら、いくら年月が過ぎようとも、どこも彼の心の安住の地にはならないから。
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『柘榴のスープ』マーシャ・メヘラーン

柘榴のスープページの間から、香辛料の独特の香りが漂ってくるような作品である。
舞台は、アイルランドの小さな村・バリナクロウ。
イラン革命を逃れてきた三姉妹が、この田舎町で「バビロン・カフェ」というペルシア料理店をオープンするところから物語は始まる。長女のマルジャーンは、おいしい料理は人に癒しと活力を与えると信じて疑わない。次女のバハールは、過去に受けた暴力が原因でナーバスになっている。末っ子のレイラーは、周りを華やかな雰囲気にする美しい少女。
突然現れたよそ者に、最初はとまどっていた町の人たちだが、おいしい郷土料理に魅せられて徐々に三姉妹を受け入れるようになっていく。本書は、文化の違いを超えた心の交流を、ユーモラスに描いた物語である。
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『女帝 わが名は則天武后』シャン・サ

女帝 わが名は則天武后本書は、中国唐王朝3代皇帝・高宗の皇后であり、後に周王朝を築き、中国初の女帝となった則天武后の生涯を描いた物語である。
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