『最後の場所で』チャンネ・リー
- 2006年 11月29日
「礼節ある良き日系アメリカ人」として、周囲の人々から尊敬と人望を集める老人、ドク・ハタ。満ち足りた生活を送っているように見える彼の心には、ある忘れられない過去が影を落としている。
在日コリアンとして生を受け、日本人夫妻の養子となり、戦後アメリカへ渡る。常に「アウトサイダー(よそ者)」という意識から逃れられず、心の内は孤独だ。
原題が“A Gesture Life”とあるように、彼は体裁と礼儀で周囲に溶け込もうと懸命に努力する。ここが自分の「最後の場所」と決めて骨を埋めようとする姿が、読んでいて切なく、悲しい。なぜなら、いくら年月が過ぎようとも、どこも彼の心の安住の地にはならないから。
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