カテゴリー : 南米文学

『落葉』G・ガルシア=マルケス

落葉 他12篇

  • ガブリエル・ガルシア=マルケス
  • 新潮社
  • 2520円

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書評

高校生の頃、死ぬのが怖くてたまらなかった。
身近にいる人が亡くなった訳でも、逼迫した状況にあった訳でもない。将来のことをぼんやり考えていると、急に“死”が現実的なものとして迫ってきたのだ。目の前にはいくつかの選択肢があり、この先どんな人生を歩んでいくのかは不確かなものだったが、ただひとつ、「自分が死ぬ」ということだけは100%確実な未来だった。もしかしたら5分後には心臓が止まってしまうかもしれない。自分のすぐ側にある“死”の存在に気づいた時、ぞっとした。勉強、人間関係、クラブなど、他に悩むことはたくさんあったのに、最も私の心を占めていたのはこのことだった。
多分、「死ぬこと」そのものよりも、その先に何があるか分からないことが恐怖だったのだと思う。テレビの電源を切るようにプツンと消えてしまうのか、違う世界が広がっているのか。“死”がいつやって来てもおかしくないのに、家族や友だちが平然としていられるのが不思議だった。この時ほど、孤独を感じたことはない。
この頃本書に出会っていたら、私の心はいくらか軽くなっていたと思う。
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『百年の孤独』G・ガルシア=マルケス

百年の孤独

  • ガブリエルガルシア=マルケス
  • 新潮社
  • 2940円

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書評

ふう、疲れた。
私はいつまでも物語の世界に浸っていたい人間なので、長編を読むのは全く苦にならない。けれど本書を読み終えた時、まるで何十キロも走った後のような疲労感を覚えた。
作品が特別長い訳でも、文章が読みにくい訳でもない。この、ファンタジーともSFともとれる一つのジャンルに収まりきらないガルシア=マルケスの壮大な世界観に圧倒させられたのだ。
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『わが悲しき娼婦たちの思い出』G・ガルシア=マルケス

わが悲しき娼婦たちの思い出

  • ガブリエル・ガルシア=マルケス
  • 新潮社
  • 1890円

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書評

主人公は、まもなく90歳になろうとする年老いた男性。
馬面で冴えない風貌ながら、並はずれた性的能力の持ち主で、過去にたくさんの娼婦たちと関係を持ってきた。妻子はおらず、長年新聞社の外電屋を務めた今は、日曜版のコラムだけを書いて暮らしている。
物語は、この男性が自分の誕生祝いとして、「うら若い処女を狂ったように愛」そうと考え、昔馴染みの娼家を営む女主人に依頼するところから始まる。この書き出しの一文が、かなりのインパクト。
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