カテゴリー : ハ行の作家

『松林図屏風』萩耿介

松林図屏風ときは、安土桃山時代。
狩野永徳率いる狩野派全盛期に独自の画風を極めた、絵師・長谷川等伯を主人公にした歴史小説である。タイトルとカバーに使われている「松林図屏風」をはじめ、作品の多くは重要文化財に指定されている。
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『闇の中の系図』半村良

闇の中の系図 (河出文庫)世の中には、さまざまな才能がある。絵を描くのが抜群にうまい、歌唱力がある、並はずれた運動能力を持っている等・・・。
さてここに、ある才能に恵まれた男がいる。主人公・浅辺宏一は、嘘をつかずにはいられない。しかも、その嘘が天才的にうまいのである。しかし、胸を張って人に自慢できない才能を彼はもてあます。どれだけ巧みに周囲を騙せたとしても、それが嘘だと一番よく分かっているのは自分自身なのだから。
悲しい性にとらわれた男の転落物語なのかと思いきや、その能力を必要とする組織の登場で、一気にスリリングな展開になっていく。
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『西遊記(上・下)』平岩弓枝

西遊記〈上〉西遊記 下ご存知、三蔵法師が弟子の孫悟空、猪八戒、沙悟浄とともに、唐の都・長安から天竺へ経典を求めて旅する物語である。
子ども向けではなく、一度しっかり西遊記を読んでみたいと思っていたところ、平岩版が出たので喜んで手を伸ばした。もっとも、かわいい挿絵に惹かれたのが一番の理由だけど。物語自体おもしろいとはいえ、この挿絵がなければ、上下二段組で900ページ近くある作品を難なく読み進められなかったかもしれない。
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『めぐらし屋』堀江敏幸

めぐらし屋タイトルがいい。
物語は、亡くなった父のアパートで遺品を整理していた「蕗子さん」が、表紙に「めぐらし屋」と書かれた厚手の大学ノートを見つける場面から始まる。
一冊のノートから、次々とたぐり寄せられる過去の記憶、父との思い出、父の知られざる顔。偶然と記憶に引き寄せられるように、蕗子さんは亡き父との対話の旅に出る。
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『床下仙人』原宏一

床下仙人 (祥伝社文庫)こう毎日暑い日が続くと、読書するだけでも疲れる。そこで、何か手軽に読めるものを、と思って読み始めたのが、この一冊。
本書には、5つの短編が収められている。どの作品も、日本のサラリーマンの悲哀をおもしろおかしく描き出している。
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『恋愛論』橋本治

恋愛論

  • 橋本治
  • ソフトバンククリエイティブ
  • 630円

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書評

「恋人がほしい!どうしたら作れるのだろう。」
と、素敵な異性との出会いや、モテる方法を求めて本書を手に取る人には、ほとんど役に立たないだろう。その、「恋人を切実に欲する自分」という存在を考え直すきっかけにはなっても。

「恋人と最近うまくいかない。別れた方がいいのだろうか。」
と、街角の占い師に救いを求めるように、左右どちらの道を進むかの選択を本書に委ねる人は、思い通りの答えは得られないだろう。自分が恋愛できるだけの「感性的な成熟さ」が備わっているか、問いかけられることがあっても。
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『まぼろしの忍者』広瀬寿子

まぼろしの忍者 (Y.A.Books)物語は、ある少年の失踪から始まる。
少年・高橋渉は、亡くなった父親の約束を果たすため、赤目四十八滝へ行き、400年前にタイムスリップする。
偶然に何かの力が働いてタイムスリップしてしまう話はよくあるが、主人公の意思でタイムスリップするのは、珍しい。それも、自分がタイムマシンを作ったから試したいという訳でもなく、過去(未来)を知りたいという訳でもなく、ただ死んだ父のために。
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『にょっ記』穂村弘

にょっ記「日記」ではなく、「にょっ記」。
このタイトルから分かるように、本書は少々(かなり?)変わっている。歌人・穂村弘が思いつくまま、気ままに書き綴った一年間。「○月○日」と、日記の体裁を取っているが、この作品はエッセイという方がふさわしいだろう。それとも、小ネタ集か。
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『愛の矢車草 橋本治短篇小説コレクション1』橋本治

愛の矢車草―橋本治短篇小説コレクション (ちくま文庫)『桃尻語訳枕草子』を読んで、「変わった作家だなあ」と思っていたが、本書もそんな橋本治ワールド全開の作品集である。
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『ひとり暮らしののぞみさん』蜂飼耳

ひとり暮らしののぞみさんひとり暮らしをしているのぞみさんの部屋には、大きな鳥かごがある。その鳥かごは毎日少しずつ大きくなり、とうとう部屋と同じ大きさにまでふくらんでしまう。そしてのぞみさんは鳥かごの中で暮らすことに。そこへ、大きめの小鳥と、小さめの小鳥という仲間が加わって奇妙な共同生活が始まる。
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