『小太郎の左腕』和田竜
- 2009年 11月28日
草食系男子のみならず、近頃では弁当男子、スイーツ男子、はたまたレギンス男子なんてのまでいるそうな。
ステレオタイプな“男らしさ”に捉われず、自分らしく生きるのは大いに結構。ただ、ちょっと軟弱過ぎやしないかい。ガツガツした男もどうかと思うけど、ザ・肉食系とでもいうべき戦国武将に惹かれる“歴女”の気持ちも分からないでもない。
そんな女性陣の不満を代弁…した訳じゃないだろうが、乱世に生きる男たちの葛藤を描いた男臭い小説が、本書。
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カテゴリー : ヤ・ラ行の作家
草食系男子のみならず、近頃では弁当男子、スイーツ男子、はたまたレギンス男子なんてのまでいるそうな。
ステレオタイプな“男らしさ”に捉われず、自分らしく生きるのは大いに結構。ただ、ちょっと軟弱過ぎやしないかい。ガツガツした男もどうかと思うけど、ザ・肉食系とでもいうべき戦国武将に惹かれる“歴女”の気持ちも分からないでもない。
そんな女性陣の不満を代弁…した訳じゃないだろうが、乱世に生きる男たちの葛藤を描いた男臭い小説が、本書。
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「利休と秀吉の確執」という手垢のついた題材に、新たな息吹を吹き込んだ歴史小説。
少し前に読んだこの作者の『千両花嫁―とびきり屋見立て帖』はさほど印象に残らなかったが、本書はおもしろかった。
加藤廣の『信長の棺』といい、この作品といい、よく知られた史実に新たな視点(仮説)で切り込むのが、最近の歴史小説のひとつの流れになっているように思う。
たんに「権力者と芸術家の対立」という構図で千利休の死を描いても新鮮味はない。が、ここにひとりの女性をもってくると、話は俄然艶っぽく、謎めいてくるのである。
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幕末時代、日本の将来を憂えた志士たちに危機感としてあったのが、中国(当時の清)の姿である。
アヘン戦争敗北後の中国は、西欧列強諸国に食いものにされ混沌としていた。西洋人が我が物顔で振る舞う一方、中国人たちは塗炭の苦しみを舐めていたのだ。
そんな屈辱的な祖国を見かねた人間が続々と立ち上がり、清朝崩壊・近代中国の誕生を成し遂げていく。その革命に殉じた者の中に、燦然と輝く女性闘士がいた。本書は、“中国革命のジャンヌ・ダルク”と称された秋瑾(しゅうきん)の生涯を描いた一冊である。
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売れている、らしい。
ちなみに直木賞候補作である(伊坂幸太郎が辞退して話題になっている、あの)。
店頭でカバーを見たとき、「おぉ~、ついに歴史小説にもラノベの風が!」と思ったのだが、存外普通の歴史小説だった。戦国時代はもともと弱いので、忍城攻防戦も、城代・成田長親の存在も知らなかった。
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読書というのは、つくづく個人的なものだと思う。
そして本を読む「わたし」自身も、刻々と変化しており、置かれた状況や、精神状態、経験などによって、同じ本を読んでもひとつとして同じものはない。傑作に思えた作品が、しばらくして再読すると凡庸なものに感じてしまうことなど、ざらである。けれど、それがまた面白い。
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