『たすけ鍼』山本一力
- 2008年 3月4日
舞台は、天保年間の深川。
ここに、“ツボ師”の異名を取る凄腕の鍼灸師がいた。還暦を迎えてなお矍鑠としており、日々多くの患者たちの治療にあたり、子どもたちに自分の技術を教える寺子屋も開くというパワフルさ。全国の還暦世代に活を入れるかのような、ニューヒーローの登場である。
本書は、この鍼灸師・染谷(せんこく)を中心にして、町人や船頭、川並(いかだ乗り)、大工、芸者など、深川で暮らす市井の庶民の姿を生き生きと描いた時代小説である。山本一力さんの“深川モノ”が好きな人は、安心して身を委ねられる一冊である。
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