『父が子に語る近現代史』小島毅
- 2010年 2月22日
カテゴリー : ノンフィクション
犬を飼っていると、クンクンと鼻を嗅ぐしぐさを頻繁に見かける。
よく、「犬の嗅覚は、人の○○倍もある(ちなみに、この○に入る数字は言う人によって開きがある)」なんて表現をされるが、本当のところはどうなのだろう。見たところ、人間よりは匂いに敏感そうだが、科学的にどこまで解明されているのか。長年の疑問を解消したくて、本書を紐解いた。
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生姜をこよなく愛する人のことを「ジンジャラー」と呼ぶなら、マイごまを持ち歩くほどごま好きな私は、さしずめ「ゴマラー」といったところか(ここは、「セサミ」じゃなく、「ごま」と言いたい)。
ごまって、ほんとうに優れものだと思う。
いりごま、すりごま、ねりごま、ごま油。黒に白に金。風味や食感など、さまざまに表情を変えるごま。存在感はあるのに、他の食材の味を邪魔しない。
最近健康ブームで注目されているが、なによりごまは美味しいのだ!香りとコクがあって、「なにか足りないな」という時は、さっと加えるだけでワンランク上の味になる。小さいけれど、頼れるヤツである。
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「歴史」でもなければ、「行動」でもない。縄文の「思考」である。
縄文時代といえば、狩猟や木の実などの採集で一日を過ごし、食糧確保に汲々としていたイメージが強いが、縄文人たちになにかを思索するゆとりがあったのだろうか。文化といっても、後に農業社会を築いた弥生時代よりはずっと貧弱なものだったのではないだろうか。
そんな私の固定観念を鮮やかに打ち砕いてくれたのが、本書である。
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「カラシニコフ」、またの名を「AK47」。軍事に疎い人でも、一度は見聞きしたことのある言葉ではないだろうか。名称を知らずに、カラシニコフを握った兵士たちの姿をテレビや新聞を通して見ているかもしれない。
この自動小銃によって、どれほどの血が流され、どれだけの人間が自由を手に入れたのだろう。最近では、ビンラディンらテロリストが使っていることで悪いイメージの方が強い。ただ本書は、銃器がもたらした影響を政治的・歴史的に評価するものではない。それを作った人間・カラシニコフに焦点を当てた一冊なのである。
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今でも、ネズミ講やマルチ商法に引っかかる学生が後を絶たないと聞く。
ちょっと考えれば落とし穴に気づくはずなのに、なぜ誘惑に乗ってしまうのか。騙す側の巧妙な手口をかわすのはやっかいではあるが、パーソナルファイナンスを身につけていれば、少なくとも簡単に騙されることはないだろう。
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第二次大戦時、ナチス・ドイツがイギリスに対して仕掛けた偽札攻撃・通称「ベルンハルト作戦」。
秘密を外に漏らさぬため、この作戦には強制収容所の中から選ばれた囚人たちが従事させられた。著者のアドルフ・ブルガー氏は、ベルンハルト作戦にかかわり、生き抜いた一人である。昨年末、来日されたことは記憶に新しい。
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手元の福沢諭吉を、まじまじと見つめる。
光にかざすと、真ん中からもう一人の諭吉が顔を覗かせ、左下では、新たに付け加えられた銀色のシールがNIPPON GINKOを主張している。こんな吹けば飛ぶような紙が、人を一喜一憂させ犯罪にまで走らせるのだから、おかしなものである。
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世界を股にかけて核関連物資・技術を売り捌いていた男・アブドゥル・カディール・カーン。
数年前、彼が牛耳っていた核兵器市場の実態が暴かれたとき、その闇の深さに驚くとともに、どうやって一介の科学者が強大な権力をもつに至り、何十年にもわたって自由に活動できたのか、不思議に思った。また、私には悪の手先にしかみえない(“博士”という敬称に違和感を覚える)カーンが、祖国・パキスタンでは「核開発の父」とまで呼ばれ、今でも英雄扱いされていることがどうしても理解できなかった。
カーンは一体何を行ったのか? カーンが世界に与えた影響は?彼の動きが封じられた後もなお残された問題とは?本書は、各国政府や関係者の取材をもとに核の闇市場に迫ったドキュメントである。
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普通の人より睡眠時間が多い方だと思うが、それでも毎日異常に眠い。心ゆくまで眠れたらどんなに幸せだろう。
ところが、眠り続けて最後には死亡するという、ギクリとするような病気があるのだという。その名も、「睡眠病」。本書は、睡眠病研究の歴史と現状を紹介した一冊である。
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手に取ってもらいやすいタイトルにしたのだろうが、ブログ絡みの法律問題は一章を割いているだけで、全体をとおしてみれば、知的財産権全般の入門書といった方が正しい。
「インターネット社会において、必要最低限知っておくべき『交通ルール』としての法解釈を、Q&A方式でコンパクトにまとめた一冊」との紹介文は、うまい表現だなぁ、と変なところで感心してしまった。まさに、この言葉どおりの内容なのだ。
本書は、マル・バツ・サンカクで違法性の有無を判定していく、じつにシンプルな一冊である。
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18年飼っていた愛犬が、今年の2月に他界。
大往生で安らかな最期だったとはいえ、寂しさは耐えがたく、ペットロスになってしまった。
そんなとき縁あって、捨て犬や野犬の保護・里親探しを行っているNPOから子犬を譲っていただけることになった。親犬を保護するつもりで捕獲したところ、子どもを産んでいたのだという。
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書評/ルポルタージュ
本が好き!プロジェクト経由で献本していただいたものの、どうにも気分が乗らず、読みかけたまま放置すること数ヶ月・・・。そんな時、エンデバー打ち上げのニュースが私の目を引いた。「今だ!土井さんが宇宙にいるこの時を逃していつ読む!」と人知れずモチベーションをあげて、読書を再開。
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そろそろレビューを書こうと思った矢先、パソコンが故障。
ようやく手元に戻ってきたので、久しぶりの更新である。
寒さが一段と厳しくなってきたからか、とりつかれたようにあみぐるみを編んでいた。同じものでも、配色や大きさをアレンジすると雰囲気が変わるのでおもしろい。
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そういえば、どうなったのだろう?このタイトルを見てそんな疑問が頭をよぎった人は、読むべし。
本書は、「桃太郎」といった民話からイソップ童話、「仮面ライダー」まで、古今東西の15の物語をパロディ化したものである。
これまで私は、パロディというものを一段低く見ているところがあった。所詮、オリジナル作品をおもしろおかしくアレンジしただけのものじゃないか、と。もちろん、オリジナルありきではあるが、既成の作品を借りて自分の思考やテーマを表現する、という意味ではオリジナル以上におもしろい。
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書評/サイエンス
ひゅうっと、冷たい風が吹きぬけた気がした。
ページをめくると、そこは一面の氷と海の世界。映画・「北極のナヌー」公式フォトブックの本書は、北極で生きる動物たちの姿を生き生きと写し出している。
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IT分野の啓蒙者・梅田望夫氏と、脳科学者・茂木健一郎氏が、ウェブで変わりゆく未来について縦横無尽に語り合った一冊。
オピニオンリーダー的存在である二人の対談本ということで、いやが上に期待は高まる。両者とも、ブログで日々自分の意見を発信しているインターネット・ヘビーユーザー。ここで語られていることは、ネットの専門的な話題に留まらず、科学、教育、社会問題など、多岐にわたる。
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私はネットで何か調べる時、専らグーグルの検索に頼っている。他の検索エンジンより欲しい情報がすぐ手に入りやすいからだ。より早く効率よく検索するテクニックを解説した参考書籍も読んだ。
それでも、満足できない。適当な検索キーワードを思いつかない時や、欲しい情報がダイレクトに検索結果に出てこない時などには、グーグルといえども不便さを感じる。そこに、グーグルを超える新たなネットビジネスの可能性がある、と著者は言う。
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現在、ウェブについて語る時よく使われる、「ロングテール」という言葉。
売り上げ数を縦軸、売り上げ順位を横軸にして描いたグラフを恐竜に見立て、売り上げ上位の部分をヘッド(頭)、長く伸び続ける売り上げ下位の部分をロングテール(尻尾)と呼ぶ。リアル店舗では見向きもされなかった商品が、ウェブでは厖大な品数によって広く利益を集めることができる、と喧伝されている。
しかし、ロングテール現象は、本当にいいことなのか。現実に利益を享受しているのは、ごく一部の人間(企業)だけではないのか。
商品の多様化で利益を得るロングテールは、その裏返しとして、ヘッドという一極集中を招くのではないか(P.5)
という疑問を、とことん突き詰めたのが、本書である。
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書評/エンタメ・タレント
私の友達に、好きな男性のタイプがかなり個性的な子がいた。
イランやイラクといった中東系の濃い顔が好みなのだ。そんな彼女の好きな芸能人は、ルー大柴。濃い顔が好きなのはいいとして、なぜ日本人代表がルー大柴?
最初、冗談を言っているのかと思ったが、本気なのでさらに驚いた。私や周りの友だちは、「ルーだよ、ルー!絶対趣味悪い。」などと言って彼女を正気づけようと試みたが(大きなお世話である)、彼女は、あの顔が「たまらなくセクシー」なのだと一歩も譲らなかった。木村拓哉や福山雅治など“正統派”男前には何の興味も示さず、ひたすらルー大柴を追い続けていた彼女を見て、「蓼食う虫も好き好き」という言葉を噛み締めたものである。
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家康、秀忠、家光・・・。学生時代、徳川十五代将軍をすべて諳んじることができたのに、今では半分覚えていればいいところ。
約260年続いた徳川政権には長短あるだろうが、戦乱の世に終止符を打ち、「パックス・トクガワーナ(徳川の平和)」と呼ばれる安定した時代を築いたことは、紛れもない事実である。
本書では、徳川家がいかにして自らを「ありがたく」も「もったいない」存在として人々に認識させ、将軍たる地位を確立していったかを将軍家、大名、江戸庶民などの視点を通して解説している。
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数年前、何気なくテレビをつけたら、1994年に起こったルワンダ大虐殺のドキュメンタリー番組を放送していたことがある。
ルワンダで何があったか全く知らなかった私は、画面を通して流れるおぞましい映像に釘付けになった。斧を振りかざしてツチ族を襲うフツ族。死の恐怖に怯えながら逃げ回る人々。国同士の戦争なのではない。今まで仲の良かった隣人や友だちが、ある日突然殺意を持って向かってくるのだ。
観終わって数日の間、ショックで眠れなかった。それ以来、この事件にはあえて目や耳をふさいで考えないようにしてきたのだが、大虐殺を経験したツチ族の女性が書いた本書は、どうしても読んでみたくなり手に取った。
約100日間で100万を越す人々が殺された地獄の中、どうやって生き抜き、どのようにして正気を保ったのか。そして殺人者たちに対してどんな感情を抱き、現在幸せに暮らしているのか。その答えが、本書にはある。
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++あみぐるみを作る手順++
この手順②で、初心者は最初にアヒルを選ばないほうがよい。パーツが少ないので簡単そうにみえるが、なにせ小さいので編みにくい。少し慣れてから手を出すべきである(経験者は語る)。
←これが、指がつりそうになりながらも編んだアヒル。同じ編み図でも、きつく編むのとゆるく編むのとでは、別モノになる。
右のアヒルの方が、本に載っているものと似ている。
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最近、我が家で飼っている犬のドッグフードが、カラスに荒らされるという、由々しき事態が発生した。そもそもドッグフードを食べ残す犬が悪いのだが。ともかくその日から、私とカラスとの熾烈な戦いが始まった。
器にふたをして守ると、カラスはクチバシで器用によけて中身をついばむ。器を家の中に避難させると、外にあるストックのドッグフードの袋に穴を開けている。やって来たカラスを追い払おうと、石を投げようとした時、「カラスは小学3年生くらいの知能があって攻撃されたら覚えていて報復してくる」と、うろ覚えの知識を思い出し、睨みつけるだけが精一杯。
そこで、「戦いに勝つにはまず敵を知るべし」の原点に戻ろうと考え、本書を手に取った。
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IT革命の到来に大騒ぎしていた数年前の日本で、インターネットで私たちの生活がどのように変わるか、さかんに議論された。売り手と買い手が直接売買でき、中抜き現象が起こる、情報発信の双方向性が生まれる、瞬時に情報が伝わることによって時間と場所の垣根を越え、グローバル化が進む等、さまざまな現象が指摘された。
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書評/歴史・記録(NF)
先日、映画『墨攻』を観に行った。
映画の出来とは関係なく、日本では土器を作っていた時代に高度な軍事技術・思想を持っていた文明の差と、CGを使わずに本物の人間で大軍を作れてしまう人口の多さに、中国という国のスケールの大きさを見せつけられた思いがした。
本書は、この中国歴代皇帝(百を軽く超えるといわれる)の中から28人を選び、さまざまな角度から光を当て、その人物像を探った一冊である。
ただ、タイトルの「知られざる」は少しオーバーだろう。中には馴染みの薄い人物も登場するが、ほとんどは有名な皇帝たちで、治績はよく知られている。また、本書で書かれていることが、本当に皇帝たちの「素顔」なのかは、過去へ行って直接本人に会ってみない限り、誰にも分からない。
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子どもの頃、ドラえもんの「どこでもドア」が欲しかった。
「どこでもドア」さえあれば、学校が始まるギリギリの時間まで寝ていられるし、世界一周旅行も思いのままだ。いつ人に見つかって捕獲されるか分からない「タケコプター」より、何倍も使えるアイテムだと思っていたのだ。
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辛くて、苦しくて、読み終わるのに時間がかかってしまった。
数ページ読んでは本を置き、また数ページ読んで・・・というゆっくりしたペースなのに、どっと疲労感が押し寄せてくるのだ。
年間およそ40万匹。
これは、日本で殺処分されている犬や猫の数である。
飼い主の飼育放棄や、野良犬を理由に「引き取り」「捕獲・保護」された犬猫の多くは、最終的に県内の動物愛護センターに運ばれてくる。そして、収容された動物たちの大部分は、殺処分される。
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書評
私が、『ハリー・ポッターと賢者の石』の出会ったのは、日本ではほとんど話題になっていない時で、あまりのおもしろさに家族や友達に薦めて回ったものの、反応は冷ややかなものだった。その時は、まさかここまで大ベストセラーになるとは思いもよらなかった。今や世界中の認知度たるや、マクドナルドに匹敵するのではないだろうか。
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書評
センセーショナルなタイトルだが、原題の「MAKING GROBALIZATION WORK」より内容を的確に表現しているのだから、皮肉なものである。
科学・医療技術や交通などの発達によって、私たちは意識するとしないに係わらず、グローバリズムの恩恵に与っている。日本にいながらあらゆる国の食材を味わい、低価格で衣料品や日用品を買うことができる。
だが同時に、世界のグローバル化は、格差の拡大をもたらした。一握りの富める者だけが富を独占し、貧しい者は貧困の苦しみから抜け出すことができない。そんないびつな世界の現状に警鐘を鳴らし、人々が幸福になるグローバル化への道筋を指し示したのが、本書である。
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「昆虫にとって○○とは何か?」という28項目の問いかけによって、昆虫とそれを取り巻く文明の関係を探った一冊。
著者は、自称“カメムシ採集人”の農学博士。本書で書かれている「昆虫マニア」とは、他ならぬ著者自身のことであろう。珍しい昆虫を求めて日々採集と研究に励んでいる。
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書評/ルポルタージュ
帯のコピーに引き込まれて、一気に読み終えた。
本書は、東洋人初のウィーン国立歌劇場団員歌手となったアンネット・カズエ・ストゥルナートさんの自伝である。
戦火の中国大陸を放浪し、命からがら日本に帰国したものの、極貧生活と同級生たちからのいじめに苦しむ日々が待っていた。相次ぎ肉親を亡くし一家離散、養女となって東京へ。音大受験に失敗するものの、夢を捨て切れず単身音楽の都・ウィーンへと旅立つ。
言葉の壁、人種の壁に阻まれながら、「歌いたい」という思いだけを支えに必死に生きてきた著者の半生は、壮絶のひと言に尽きる。
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今、(第何次目かの)「脳ブーム」である。書店には「脳」に関する本が平積みで並べられ、人々は、「ボケない」「頭が良くなる」という言葉に敏感に反応する。
本書は、その生みの親の一人である脳科学者、川島隆太教授と、ドイツ語学者であり自身で教育実践も行っている、安達忠夫教授による往復メール形式の共著である。
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時代小説に出てくる食べものって、なんであんなに美味しそうなのだろう。
和食、中華、イタリアン、フレンチ、東南アジア料理・・・。私たち日本人は、日本にいながらあらゆる国々の料理を食べることができる。
江戸時代に比べて現代の方が、料理の種類や数は圧倒的に多いのに、なぜか、物語の中に出てくる素朴だけど、素材の活きた食べものの描写に、心奪われてしまうのだ。
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日本人として生まれたからには、万葉集は読んでおきたい。とはいっても、現代語と異なる言い回しや歌の解釈の難しさに、古典の世界に足を踏み入れることを躊躇してしまう人は少なくないだろう。
本書は、私たちがこれまで古典に抱いていた、古くさく堅いイメージを一新し、万葉集をぐっと身近なものにしてくれる。
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大工のスティーヴン・ヘイウッドは29歳の時、ある難病に侵される。
病名は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)。ALSは、運動神経細胞が少しずつ死んでいく病気で、患者は発病から3~5年で亡くなることが多いという。有効な治療法はなく、脳の腫瘍(ガン)でさえ、ALSに比べると軽いというのだから、その深刻さがよく分かる。
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本書で著者が本当に伝えたかったこととは、同級生をナイフでメッタ刺しにして首を切り落とすという残虐さでもなく、犯人Aが少年院を退院した後弁護士になっているという衝撃的な事実でもなく、弁護士になったAが慰謝料を払わずいまだ謝罪の言葉すらないことでもないだろう。
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「身体障害者の野球」に対する物珍しさから、本書を手に取った人が多いかもしれない。私もその一人だった。
しかし、あとがきにあるように、本書は決してマイノリティの特殊な物語ではない。挫折を乗り越えた人間の強さを描いた物語なのだ。
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経済学に足を踏み入れた者が最初に学ぶものといえば、「価格の決定」や「政府と企業と家計の役割」。
しかし本書には、需要・供給の曲線グラフや、ケインズも、難しい専門用語も、一切出てこない。最初の数ページを読んだだけで、一般的な経済書とは随分イメージが違うことに気づくだろう。
お金がない人を助けるには、どうしたらいいのですか?
小学生の素朴な問いに、「経済学的」に考え、答えようと試みたのが、本書である。
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街路樹や道端に生えている草花を見ていると、「いいよな、植物は。何の悩みもなく、ただじっとしていればいいんだから」と、羨ましく思うことがある。
ところが、一見のほほんとしているように見える植物は、絶え間なき戦いにさらされ、実にダイナミックに活動しているのだ。
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独裁国家に反旗を翻すテロリストを描いた映画・『Vフォー・ヴェンデッタ』では、「11月5日を思い出せ」というメッセージが繰り返され、1605年11月5日に起きた火薬陰謀事件について触れている。
イギリスでは記念日となっているほど有名な事件らしいが、私は全く知らず、気になって本書を手に取った。
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経済書としては、大胆なつくりである。
最初書店で見つけた時、児童書かと思った。
内容は、本好きの少女・路香が、図書館から、時代も国も異なる別の世界に迷い込む、というファンタジーだ。
イタリアのジェノヴァから、ベネチア、アラビア、中国、日本と、西から東へ旅しながら、少女は市場の原理や文化との関係を学んでゆく。
貨幣制度や、需要と供給の関係、古典派経済学とケインズ経済学の立場の違いなど、経済学の基本を物語に盛り込み、学べて・楽しい一冊に仕上がっている。
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徳川宗春。
日本における彼の認知度は、一体いかほどのものか。
私の場合、出発点は田沼意次だった。田沼意次に興味を持って調べているうちに徳川吉宗の重農主義の政策までさかのぼり、徳川吉宗のライバルと目される徳川宗春に行き当たった。 それまでは、宗春の名前も、何をした人物なのかも知らなかった。
単に私の知識がないだけかもしれないが、吉宗に比べると有名ではないことは確かだろう。
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私たちは、今、ある事実を、本当に「分かっている」のだろうか。
実際に自分が見聞きしたものが、確かに存在している、と言い切れるだろうか。
その現象を、ただ「信じている」だけに過ぎないのではないだろうか。
本書を読み、今まで抱いていた「認識」の意味が根底から揺さぶられ、周りに存在するものを見る目が変わってしまった。
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本書は、金沢城址の池に生息するヒキガエル1526匹を、9年間にわたり調査した記録である。誕生・成長・繁殖・移動というヒキガエルの一生を観察、記録することで、彼らの生活史を明らかにしようと試みている。
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少年が凶悪事件を犯すと、マスコミはこぞって「少年に一体何が!?」とか、「少年に潜む心の闇」といったような犯人の人格や境遇に犯罪の原因を求めようとする。
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日本人ってすごいと思う。
なにしろ、世界中の料理を毎日の食卓にのせて楽しんでいるんだから。中華にイタリアン、フレンチ、韓国料理、地中海料理…。
いろんな料理がある中で、やっぱりホッとするのは、和食。海外に行った時、無性に懐かしく思うのは、お味噌と海苔の香りだ。
けれど、料理初心者がいざ和食を作ろうとすると容赦なく襲い掛かる「ムズカシイ」の壁。その壁を見事に取っ払ってくれるのが、本書である。
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純白のチャイナドレスを優雅に着こなし、艶のある黒髪をゆるくまとめ、にこやかに微笑む美しい女性が、数年後に「反動的ブルジョワ分子」と罵られ人々の前でさらし者になり、12年間の監獄生活を送ることになるとは、一体誰が予想できただろうか。
本書は、中国国家主席を努めた劉少奇の夫人・王光美の生涯を描いた一冊である。
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宇宙から進んだ科学力を武器に、地球征服しに来た「宇宙怪人しまりす」君。
ある日、地球人から税を徴収するために人口統計の必要性を感じ、一人の医療統計学者の下へ教えを請いにやって来た。
本書は、「医療統計って何?」という初歩的なところから、しまりす君と一緒に学んでいく医療統計学の入門書である。
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乱読・積読・併読の本の虫による書評。 海外文学、歴史、YAなど。
Author’s Name:ぐら
長年愛読していた日経新聞に嫌気がさしたので、おもいきって他紙に変えてみた。にしても、ワイドショーと大差ない政治面はどうにかならんものかねぇ。。。(9.1)