『モンテ・クリスト伯(全7巻)』アレクサンドル・デュマ
- 2009年 5月3日
「ドラマティックな小説」で私が真っ先に思い浮かぶのが、この『モンテ・クリスト伯』である。
夢と希望に満ちあふれていた青年ダンテスが、嫉妬によって一気に幸福の絶頂から奈落の底へ引きずり落とされる。無実の罪で投獄されること、14年。孤島の牢獄でひとりの師を得、あらゆる知識と莫大な財宝を授かった主人公は脱獄し、自分を陥れた人間にひとりずつ復讐してゆく。
続きを読む
「ドラマティックな小説」で私が真っ先に思い浮かぶのが、この『モンテ・クリスト伯』である。
夢と希望に満ちあふれていた青年ダンテスが、嫉妬によって一気に幸福の絶頂から奈落の底へ引きずり落とされる。無実の罪で投獄されること、14年。孤島の牢獄でひとりの師を得、あらゆる知識と莫大な財宝を授かった主人公は脱獄し、自分を陥れた人間にひとりずつ復讐してゆく。
続きを読む
普通になったな。
ジュンパ・ラヒリの最新作を読んでまっさきに感じたのは、このことである。
もっとも、ここで言う「普通」とは、「凡庸」という意味ではない。作家・ラヒリの見据えるものが確実に変わってきている、ということである。
ベンガル系インド人のアメリカ移民二世であるラヒリが紡ぐ物語は、異文化の狭間で揺れ動き、アイデンティを求めてさまようインド系移民の悲哀を映し出すものが多かった。「異文化」という要素がラヒリ作品の魅力であり、強みでもあったといえる。
続きを読む
生姜をこよなく愛する人のことを「ジンジャラー」と呼ぶなら、マイごまを持ち歩くほどごま好きな私は、さしずめ「ゴマラー」といったところか(ここは、「セサミ」じゃなく、「ごま」と言いたい)。
ごまって、ほんとうに優れものだと思う。
いりごま、すりごま、ねりごま、ごま油。黒に白に金。風味や食感など、さまざまに表情を変えるごま。存在感はあるのに、他の食材の味を邪魔しない。
最近健康ブームで注目されているが、なによりごまは美味しいのだ!香りとコクがあって、「なにか足りないな」という時は、さっと加えるだけでワンランク上の味になる。小さいけれど、頼れるヤツである。
続きを読む
ときは、安土桃山時代。
狩野永徳率いる狩野派全盛期に独自の画風を極めた、絵師・長谷川等伯を主人公にした歴史小説である。タイトルとカバーに使われている「松林図屏風」をはじめ、作品の多くは重要文化財に指定されている。
続きを読む