『双生児』クリストファー・プリースト

双生児 (プラチナ・ファンタジイ)本文一ページ目から、一歩も動けなくなってしまった。
なんとか気を取り直して先へ進んだものの、いくつもの「?」に阻まれ、読み通すのにかなり時間がかかってしまった、あなどれない一冊である。
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『くだものだもの』俵万智 選

くだものだもの (ランダムハウス講談社文庫 た 2-1)くだものだもの。「にんげんだもの」より、語呂がいい。思わず口の中で言葉を転がしてしまう。
本書は、くだものが出てくる作品を集めたアンソロジーである。短篇小説からエッセイ、詩、落語まで各種取り揃えた、くだものづくしの32篇だ。選者は、歌人の俵万智さん。
普通、アンソロジーというのは一つ一つの作品が独立しているので、どこから読んでも自由である。が、本書は違う。俵さんいわく、「ぜひ、一ページ目から順番に読みすすめてください。そのほうが、きっとおもしろく読めると思います」の、ちょっと変わった一冊なのだ。作品の選別だけでなく、その並べ方にも工夫が凝らされた本書は、すっかり俵万智さん色に染まっている。
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書評って?

書評って何だろう?
書評ブログと銘打っていながら、私は未だにどんなものを書評と呼ぶのか、分からない。読書感想文、読書記録、解説などと、何がどう違うのだろう?
というのも、私の書評(と思っているもの)が、ひどく中途半端な気がしてならないのだ。
そもそも、「未読の人が読みたくなるようなレビュー」という趣旨でこのブログを始めたのだが、どうも当初の思惑からずれてきているように感じる。いや、「未読の人のため」なんて後づけの理由で、本当は、文章を書くことへの苦手意識を克服したかっただけなのだけど。
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『ウラナリ、さよなら』板橋雅弘

ウラナリ、さよなら (YA!ENTERTAINMENT)ウラナリシリーズ最終巻。
このシリーズを最初に読んだときは、こんな結末になるとは思いもしなかった。青春全開のヤングアダルト小説、と感じていたのだから。
前作と同じく本書でも、第一章で結末が明かされる。だから、予想外の展開に驚くことはなく、ハヤブサとサクラの高校一年生の秋から冬にかけての日々をしみじみと振り返っていく。これで二人を見るのはもう最後なんだな、と思うと感慨深いものがある。
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『獣の奏者(闘蛇編・王獣編)』上橋菜穂子

獣の奏者 I 闘蛇編獣の奏者 II 王獣編上橋菜穂子さんの作品は、「孤高」という言葉がよく似合う。
「守り人」シリーズの女用心棒・バルサ然り、『狐笛のかなた』の霊狐・野火然り、彼らは他人と分かち合うことのできないものを背負いながら、一人生きる。他人と群れず、自らの使命を果たすその姿は、気高く美しい。「孤独」だと湿っぽいが、「孤高」には全てを引き受ける強さがある。
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